中島春雄さんが死去。昭和ゴジラ役者を偲ぶ

ゴジラをはじめとする主に東宝の怪獣の着ぐるみの中に入り、数々の名作で熱演されていた、中島春雄さんがお亡くなりになりました。(88歳)

怪獣映画ファンからすれば、神様のようなお方です。

ゴジラの中に入っていただいて、ありがとうございました。

一介のファンの私に言える送る言葉はこれだけです。

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初めての中島春雄体験

私が、中島春雄さんの存在を知ったのは、小学生の頃、70年代の終り、テレビ番組の、土居まさるの『ほんものは誰だ!』に出演されていたのを見たのが最初だと記憶しています。

「私がゴジラの中に入っていました」という3人が登場し、回答者がいろんな質問をして、本物を当てるというものでした。

ゴジラに入った時の演技をしてみてください!

との質問に、顔の表情までつけて「熱演」する「ほんものさん」なのですが、

3人の中で1人だけ、やけにシンプルな動きの人がいました。

両手を前にかざし、のっしのっしと2、3歩、前に歩く動作をしてみせたその人が、その回の「ほんものさん」、正解の中島春雄さんだったのです。

今思い出してみると、まさしく「モスゴジ」のポーズでした。

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中島春雄さんの怪獣演技力

中島春雄さんは、どのようにしてゴジラの演技を身につけたのでしょう。

彼は、動物園に行ってゴリラや象の動きを参考にしたと言っています。

以外にシンプルな中島演技

円谷英二特技監督は、ゴジラの演技、演出を、中島春雄さんに任せていたと言われています。

ゴジラの演出も作品が増えるごとに、動きのバリエーションが増えていきます。

しかし、中島春雄さんの入ったゴジラの動きは、比較的シンプルでした。

初期のゴジラは、ほとんどの場面で、手を前にかざして前進するだけ。

それが、とてもリアルに感じられて、

「もし、実際にこんな怪獣がいたらこんな動きなんだろうな」

と、思わせてくれるのでした。

ゴジラが擬人化しはじめた「三代怪獣 地球最大の決戦」で、

ゴジラが岩を掴んでキングギドラに投げつけるという、ゴジラが爬虫類なのだとしたら、あり得ないシーンがあります。

しかし、なんだかあり得るんじゃないか!と思わせる自然な動きを中島春雄さんの入ったゴジラはしているのです。

ゴジラが、犬あたりより随分知能が高いと仮定すれば、岩を掴んで投げるくらいはするだろう。

と感じて、納得させられてしまうのです。

擬人化した動きでも人を感じさせなかった

後のテレビものの怪獣の着ぐるみ役者の方たちは、リアルな生物としての怪獣ではなく、

「オレは怖いんだぞ〜!」という、ナマハゲ的な演技をやらざるを得なかったのでしょう。

ゴジラのように、伊福部昭サウンドに乗って、ゆっくり前進するだけで、名場面になる時代ではなくなっていきました。

中島春雄さんは、生物としての怪獣を演じきりました。

ゴジラ万歳!バラゴン万歳!ガイラ万歳!

中島さん、ご冥福をお祈りします。

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