映画のストーリー展開に、全然関係ない部分でなぜか印象に残ってしまう、ちょい役の俳優さんが、やけに心に残るってことがありますよね。
「誰だ?この人」って、思うことありませんか?
マニアの中では有名人?
それとも自分が知らないだけでみんな知っている人?
なんか引っかかるちょい役の女優さん
84ゴジラは、劇場で何度も見ました。隣町の寂れかけた映画館(塩釜東映)で公開の翌年にリバイバルをしていたからです。
84ゴジラに限らずですが、何回も観ていると、映画のメインストーリーとは直接関係ないけれど、なぜか、自分の頭の中に引っかかるシーンやセリフがあったり、俳優さんがいたりしませんか?
84ゴジラを見るたびに、私がいつも「ん?」となる人がいます。
序盤の伊豆大島にある東都日報の出張所?にいるお姉さんです。頭に思い浮かびましたか?
お姉さんは、自分のネタが採用されずにイラついている牧五郎(田中健)に対して、
「巨大生物なんて、私も信じられないな」 84ゴジラより
なんだこの姉ちゃんは!口の利き方がなっとらんぞ!いくら島の出張所とはいえ、新聞社やぞ!バイトという設定か?
この姉ちゃんのセリフが主役に対して、馴れ馴れしくて印象的なのです。引っかかってしまうのです。本多猪四郎監督作品には絶対では出てきそうもないタイプの役です。
いかにも80年代
このお姉さんのファッションがまた、80年代後半を象徴していて今見ると懐かしさを感じさせます。赤いTシャツにオーバーオールにメガネ。聖子ちゃんカット崩れのようなヘアスタイル。
ちょい役なのに、やけにキャラが立っているこの姉ちゃん。何者だ?実は結構、ある分野では有名な人なのか?特定の分野もファンを喜ばすために、ちょこっと出演して頂いたのかな?もしかして。
キャストを調べると、役名は「牧明美」という事になっています。っていう事は、あの馴れ馴れしい姉ちゃんは、主人公の牧五郎の妹という設定だったワケです。
タメ口の理由はそういう事だったのね。映画を観ていた人は、この「タメ口=妹」の図式を直ぐに理解したのでしょうか。あなたは分かりましたか?
特撮ヒロインだったの?
調べたところ、この「牧明美」役の女性、田中由美子さんという女優さんです。
「仮面ライダースーパー1」や「電子戦隊デンジマン」などに出演しています。特撮物に縁のある役者さんのようですね。やっぱり一部のファン向けのゲスト出演だったのでしょうか。
それにしても、なんで島の通信所で自分の妹に仕事させているんだろう。コネ入社か?それとも、ヤモメの牧五郎の飯の世話をしに大島まで来ているとか…。
妙なゲスト出演は必要?
この84ゴジラ、武田鉄也さんや、ムッシュかまやつさんのシーンなど、この映画が何十年先も観られていくという事を考えると、あれで良かったのかは疑問が残るところではあります。
かまやつさんを知っている人にとっては面白味のあるシーンですが(ムッシュがニヤリとするところ)。知らない人にとっては、なんだこれ⁉︎ってなことに。
まあ、通信所の姉ちゃんは、馴れなれしい地元のバイトじゃなくて、妹だったというワケで、めでたしめでたし。
ちゅうコトは84ゴジラには、2組の兄妹が出演していたワケですね。明美ちゃんは、兄貴が新宿でビルに閉じ込められて慌てている時には、どこで何をやっていたんでしょう。
あの当時はまだケータイは無かったんだよなぁ。