アントラーというネーミングもまたいいです。
アントラーのデザイン、秀逸ですよね。
カブト虫の頭にクワガタのハサミがついたような。それでいて、目はカニのようにも見えます。
そして、あの頭のデカさがいい。
直立二足歩行で尻尾のない怪獣って、どうしても、人のシルエットが出てしまって、怪獣というより、「〜星人」に見えてしまう感が否めないのですが、
アントラーは、その欠点を、頭をどデカくすることによって、上手くカモフラージュしています。
鹿島アントラーズでアントラーを思い浮かべた昭和生まれの少年
Jリーグが創設されたころ、ジーコが率いる(実質的に)鹿島アントラーズの、「アントラーズ」と聞いて、大抵の昭和少年は、ウルトラマンに登場する怪獣「アントラー」を一瞬思い浮かべたのではないでしょうか。
思い浮かべませんでしたか?
私だけかなぁ。
そして、鹿島アントラーズのマスコット「しかお」を見て、
アントラーって鹿のツノの事をそう呼ぶのか?
鹿島アントラーズって、選手たちが「鹿の角たち」って複数系になるのか?おかしくないか?
それとも、鹿のこと自体をアントラーという言い方をするのか?
というバカな自問自答をしてしまう私ですが、
鹿は英語でdeer
やっぱり
antlerが鹿の角です。
やはり、鹿島アントラーズは
「鹿の角たち」なんですね。
そして怪獣アントラーは
カブト虫クワガタカニ?怪獣なのに、名前は「鹿の角」(単数系)
英語圏の人は、この怪獣のネーミングを見て「ひねりましたな!」と思うのでしょうか?
海外のクワガタ事情は?
怪獣アントラーのあの大きなハサミは、形状からすると、ノコギリクワガタか、ミヤマクワガタがモデルになっていると思われます。
ところで、海外のクワガタ事情ってどうなっているのでしょう。
少年たちは、海外のカブト虫なら知っている子も中にはいますよね。
私も、小学校低学年のころ、ジャポニカ学習帳とかに載っていた「ヘラクレス」ぐらいは知っています。
しかし、海外のクワガタとなるとよくわかりません。
アントラーという名のクワガタがいたりして…。
ネットで調べてみると、海外のクワガタも結局「〇〇クワガタ」という言い方になっています。
この〇〇に当たるところが、カブト虫でいうところの「ヘラクレス」にあたるのでしょう。
でも、ヘラクレスを「ヘラクレスカブト虫」とは呼ばない気がします。
ちなみに、クワガタの英訳は
Stag beetleです。
アリジゴクからの命名なのか?
私は、完全にクワガタのハサミが鹿の角に見えるから、「アントラー」と名付けたと信じて疑っていなかったのですが、
別の説があったとは!!!!
アリは英語でant アントです。
蟻地獄(アリジゴク)が英語でant-lion(アントライオン)
この事実を知って、こっちの説のほうが有力に思えてくるから不思議です。
しかし、怪獣アントラーはアリジゴクにぜんぜん似ていないというのが、「ウルトラマン」らしい。
やっぱり怪獣のネーミングは「ラ」が決め手
私は、趣味でフライフィッシングを少しかじっているのですが、アリに似せたフライ(毛針)のことを「アント」と呼びます。
フライフィッシングでは、釣りを奥深く楽しむために、釣ったマスの食べたものをスポイトで、魚のお腹から吸い取って調べたりします。
夏場に、川の中に水生昆虫がいなくなると、マス達は、木から落ちてきたり、流されてきた陸生昆虫のアリなどを多く食べます。
マスのお腹から吸い取った虫がアリンコばっかりという時もあります。
そんな時に、カッコつけて、
「アントを大量に食ってますねぇ!」
なんて言って釣り人は悦に入るワケです。
そんなワケで、「アント」という単語は私の中で、わりと身近だったにもかかわらず、アントラーに「鹿の角」のイメージしか湧かなかったというのは、私がバカだったというのもありますが、
アントラーの「ラー」が、やっぱり効いているのだと思います。
もし、この怪獣が「アントラ」だったら、私は、
「あ、アリからきた名前なんだな」とすぐ分かったと思います。
アリジゴク(ant-lion)からの命名なら、それも間違っているのですが…。
アントラーは成田亨氏のデザインです。
アリジゴクなら、「ウルトラセブン」で、松坂慶子さんの鼻に中いた「ダリー」のほうがそれっぽいですよね。
とは言え、アントラーのつや消しな、あの表面加工は素晴らしく、子供であった私をときめかせてくれました。